− Web写真集 6 − 「6000系がやってきた!」
7.6月1日〜一般向け試乗会開催
試乗会会場となった、道場南口留置側線での6000系。「特快速 新開地」の表示が誇らしげですね。
車両性能試験も始まり、6000系のデビューが近づいてきた4月中旬・・・。
神戸電鉄の公式HPや広報誌「すずらん」紙上にて、一般向けの6000系試乗会開催が公募されました。
同社にとっても、おそらく初めてとなる新車試乗会。恐る恐る応募したところ、運良く午後の部に当選。
営業運転を目前に控えた6000系の初乗車を体験してきました。
今回の一般向け試乗会には、当初の定員150名を大幅に上回る申し込みがあったとの事で、約14年ぶりの
新形式車に対する沿線乗客・ファンの方々の期待感の高さが伺えますね。
急遽午前・午後各1本に増やしたものの、それでも最終的には5〜6倍の競争率となったようです。
尚、5月26・27日には一般向けに先立ち、報道関係者や鉄道友の会等の試乗会が実施されています。
試乗会は午前・午後とも道場南口駅前集合。
コースは道場南口〜谷上間往復という、通常運用にはないダイヤで運転。6000系は当日朝に鈴蘭台から
道場南口へ回送、同区間を2往復の後、夕方近くに鈴蘭台へ回送されています。
途中停車駅は上下列車とも有馬口のみで、先行列車に追いつかないよう2〜4分程度の時間調整が
ありました。
午前の部の試乗会風景。種別表示はなぜか「試運転」、ヘッドマーク等の装飾は特にありません。
下り列車は有馬口で約2分停車後、道場南口へ向けて発車していきました。
さて、有馬口での撮影を終え、いよいよ道場南口へ向かいます。
集合時刻の13時前より受付開始。頂いた手提げ袋の中にはパンフレットを始め、6000系をデザインした
手帳・定規・ボールペン・ミニタオル等が入っていました。現場の力の入れようが伝わってきますね。
出発までの間、ちょっとした撮影会の時間が設けられていたのは嬉しい限り。
編成写真の撮影タイムが終わると、次は自由時間。待ち兼ねたように、参加者の方々も一斉に新車の傍らに集まります。
記念写真を撮られる方、熱心に車両一つ一つの装備を観察される方、そして参加者からの質問にも
一つ一つ丁寧に応対してくださる係員の皆さん・・・。
非常に和やかな雰囲気の中で、楽しい一時を過ごす事ができました。
それでは、6000系の設備を少し見ていきましょう。
(左)今回新しく導入された、乗客案内用の15インチLCD。右側は列車種別や停車駅を案内、左側はCMや各種案内を
放送しています。ドア開閉時にはチャイムと赤ランプ点滅で注意を促します。
(右)車椅子スペースは通常、腰掛として利用できる折り畳み式。貫通扉は手を握るとセンサーが感応して自動的に開く
優れもの。
(左)座席は片持ち式で、定員乗車を促す為に中央部に仕切りを設置。窓は一部固定式で、UVカットガラスを採用。
少し濃い目の木目調と相まって、ちょっとした高級感を感じます。床面には滑り止めのエンボス加工を施工。
(右)車内照明は端部に丸みを持たせたデザインの蛍光灯カバーがユニーク。
(左)「川崎重工 平成20年」の製造プレート。前回の増備車、5020Fから10年の歳月が経ちました。
(右)運転台の形状は基本的に5000系を踏襲。速度計・双針圧力計は視認性向上の観点よりアナログ式となりました。
発車前に6000系車両についての解説があり、いよいよ道場南口の留置側線を出発です。
午後の部の試乗会列車は、14時23分に道場南口を発車。三田線内をノンストップで走行し、有馬口で約4分停車後再び出発。
余裕のあるパワーと軽快な足取りで、14時42分に谷上駅3番線に到着しました。
道中の主な駅では、ファンの方々が一斉にカメラを構え、新車の晴れ姿を捉えているのが印象的でした。
車内にも数名の係員の方が同乗しており、私たちの素朴な?質問にも丁寧に答えて頂きました。
定期列車の合間を縫って、6分後の14時48分には来た道を折り返し、再び道場南口へ。
IGBT独特の少し高めの起動音が、ニューフェイスである事を意識させます。窓の外には、燃えるような新緑の風景・・・。
15時08分に道場南口留置側線に到着。45分のミニトリップは、あっという間に終わってしまいました。
到着前の車内放送では、6月4日からの営業運転開始が正式に案内されました。
会場の片隅では、6000系デビューを記念したグッズの販売も・・・!
今日一日の楽しかった思い出と土産を手に、会場を後にしました。
約30分後、無事に試乗会を終えた6000系車両も鈴蘭台へ。やれやれと肩の荷が下りたころかな?
待ちかねた営業開始も目前。活躍の姿が全線で見られるようになるのも、あと少しです。
(2008.06.11 記)