− Web写真集 6 −  「6000系がやってきた!」



       4.市場車両搬入基地〜いざ鈴蘭台へ!



       

       夕闇迫る市場車両搬入基地で、深夜の回送を待つ6002-6101。
       後述の6102-6001と同様、1371F4連で終電後に鈴蘭台へ回送されました。


       市場の車両搬入基地で無事台車交換を終えた6000系。
       作業員の方々も殆ど引揚げた後は、終電後の鈴蘭台回送までしばしの休憩となります。
       川重を出て2回目の夜を迎え、いよいよレールの上を鈴蘭台へと向かう時がやってきました。
       14日深夜には6002-6101がまず回送され、続けて翌日15日には6102-6001が回送されました。

       さて、前日の6002-6101が鈴蘭台へ向かった翌日、日中は生憎の空模様でした。
       雨も上がった市場には有馬方の2両、6102-6001が前夜に到着。日中に台車交換を終えて、鈴蘭台への
       回送を待っていました。

       市場駅では、既に数人の作業員の方が、懐中電灯片手に回送前の点検作業を行っていました。

       

       

       深夜の市場駅構内。最終電車が到着してわずかばかりのお客さんが去ると、再び辺りは静けさに包まれました。
       ホームの照明と夜空に浮かんだお月様が、ステンレスの車体を優しく照らします。


  

  静寂を破って、踏切の警報機の鐘の音が、人気のないホームに響きだしました。
  まるでヒーローの登場のように、ドキドキする瞬間ですね。

  やがて闇の中からヘッドライトを煌々と輝かせ、鈴蘭台へのエスコート役を仰せつかったのは、先日と同じく1371F4連。
  5000系最終編成の搬入まで、新車牽引には電気機関車の701号が大役を担っていました。
  還暦間近である同機の老朽化もあり、1000系列ワンマン改造時の頃からは専ら在来車による牽引が行われています。

  係員の方が市場駅構内のポイントを切り替え、そろりそろりと1371Fが基地内に進入して来ます。


       

       電機で牽引の頃は、基地内に架線が張られていない為、人力で新車を一両ずつ電機近くまで移動
       させていました。
       今回は1371Fのパンタが遥か神戸方にある為、新造車を動かす事なく迅速に作業が進みます。
       少しずつ、何回も停車と起動を小刻みに繰り返し、軽い「ガッチャン!」という金属音が響いて連結完了!

       直ちに、1371と6102とのブレーキ接続作業が行われます。
       電磁直通ブレーキ(HSC)を使用している1000系列に対し、2000系以降の新造車両は全電気指令式ブレーキ
       (MBSA)を採用し、システムに互換性がありません。
       この為、MBSA車にはブレーキ読替装置が搭載され、非常時のHSC車併結時にも両編成で非常制動を
       作動させる事が可能となっています。

       

       連結作業が終わり、鈴蘭台への回送を待つ6101-6001。後方の1371Fを含め、堂々6両の豪華編成!
       ホームの灯と1371Fの車内灯に照らされた構内に、ブレーキテストのエア音が鋭く響きます。
       出発までの間、何回も入念にテストが繰り返されます。


       

       ブレーキテストも終わり、構内の灯も落とされて、市場駅付近は再び闇に包まれました。
       神戸方の先頭車、1352の前照灯が行く手を眩しく照らします。

       足許の感触を慎重に確かめるように、6102-6001の回送編成がゆっくりと歩み始めました。
       市場駅を少し出たところでポイントの復帰作業を終え、いよいよ電車は鈴蘭台へ出発です。


  

  三木駅前の踏切をゆっくりと通過する回送電車。
  深夜の時間帯にもかかわらず、新車の回送風景を見に来た方々にも何名かお会いしました。
    「来た来た・・・おおっ、ピカピカやなぁ〜!」 「なんか、山電みたいやなぁ」・・・なんて感想も飛び出したり!(笑)
  羨望の眼差しを浴びながら、すこしクールな横顔の6001。やはり14年ぶりの新造車両は注目度バツグンなのでした。


       道中の無事を願いつつ、鈴蘭台へと向かう6001の後ろ姿を見送りました。次に会えるのを楽しみにしながら・・・。
       今後は各種試運転等を実施の後、6月頃から営業運転に投入される予定です。
       待ちわびた明るい季節の中、ステンレスのニューフェイスが活躍を始めるのも、あともう少し。
       登場が待ち遠しいですね。



                                   

       (2008.03.26 記)


                                                                           

   

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