1989年(平成元年)10月の記録
                     
            −「JOYFUL 有馬」キャンペーンと有馬温泉新駅舎オープン!−




        −改装工事中の有馬温泉仮駅舎−


      

      

      この年、初めて実施された「JOYFUL 有馬」キャンペーン。毎年秋の恒例となったヘッドマークは、この年から
      取り付けられるようになり、今年(平成18年)で実に丸17年を迎えます。
      若い電車小僧の方なら、物心付いてた頃には既に普通に走っていたのでしょうね・・・。
      (上)中間車に裾帯入りのデ1320形1323-1324を挟み、固定4連で運用中の旧塗装デ1300形1308F。
      (下)唯一デ1000形のみの4連(1009-1010+1003-1002) いずれも丸山にて。


      
「JOYFUL 有馬」キャンペーンのこと
      平成元年10月29日のダイヤ改正詳細については、先に記録した90年2月の本欄にて掲載の通りです。
      実はこの月には、神戸電鉄の歴史の中で節目となる出来事が2つ有りました。それは・・・

      一つは粟生線の藍那トンネルが10月14日(鉄道記念日・・・今で言うところの「鉄道の日」)に無事貫通式を
      迎えた事で、現在藍那〜川池信号所間の新線区間で供用されているのは周知の通りです。
      もう一つは、湯の街の玄関口でもある有馬温泉新駅舎が完成した事です。
      同駅は昭和3年の開通時からの雰囲気を残したまま、長年にわたって使用されて来たものの老朽化が進んだ為、
      日本の名湯「有馬」の玄関口に相応しい駅舎として、斬新な建物として新築工事が進められて来たものです。
      ダイヤ改正2日後の10月31日、晴れてグランドオープンとなり竣工式が開催されました。
      有馬では毎年の恒例行事となった「JOYFUL 有馬」キャンペーンも、この年からスタートしたものです。

      今回は、当日の華々しい竣工式の様子をお伝えいたします。
      尚、当日はご縁があって神戸電鉄(株)総務部広報課の全面的なご協力を頂戴し、一部の写真は社内誌にも
      掲載頂きました。


      

      晴天の中、竣工式当日を迎えた有馬温泉新駅舎。「有馬クリスタルビル」と名付けられた建物は名前の通り
      水晶を思わせるような斬新な造りで、一階は券売機・待合所・改札口・駅員室・売店等が設けられ、2階には
      天井の高い広々とした明るいホールと和風喫茶「有明」、本格的な茶室の「有大庵」があります。

























 改築前の有馬温泉旧駅舎。
 重厚な造りは当時の面影を良く残して
 いましたが、老朽化が進んだ晩年は
 有馬の玄関口としてはいささか古びた
 印象が強まっていました。
 写真は昭和58年5月の姿です。







      

      厳かな雰囲気の中、関係者出席の下神事が執り行われて行きます。


      

      オープン前の改札口付近。華々しい「その時」を静かに待っているようです。


       

      

      続いて竣工式本番。写真上で挨拶をされているのは当時の神戸電鉄社長、故中田大三氏です。
      一日駅長として任命を受けたのは、当時の宝塚歌劇男役で活躍されていた宝樹芽里さん。
      駅長姿に眩しい笑顔で、いざ敬礼!


      

      

      テープカットの瞬間。薬玉が開き、いよいよ新駅舎オープンです!


       

       

      約一時間程ですが、一日駅長として献身的に活躍されていた宝樹芽里さん。さすが男役とあって、
      長身に制服姿が良く似合います。駅務から車内巡視、サイン会まて笑顔を振りまきながら大活躍!
      大役、お疲れ様でした。

      ちなみに名前は「たからぎ めり」と読むそうです。
      最近まで「ほうじゅ めり」と読んで疑わなかった、宝塚に全く縁のない私・・・。失礼!


       

      大ホールは「スプリングホール やすらぎの空間」と名付けられ、当日は嵯峨御流のいけ花が彩りを沿えて
      いました。茶房「有明」はこの日、関係者の方の休憩所でした。


      

      秋晴れの中、無事にグランドオープンした有馬温泉駅。浴衣に丹前姿の湯治客が、風情を感じさせますね。

      平成という新しい時代に相応しい、有馬の玄関口としてデビューを果たした有馬温泉新駅舎。
      数年後の「関西の駅百選」では、第一回でダントツの一位を獲得した事は記憶に新しいところです。





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