1500形(1100系)


1501〜1504 4両 1601・1602 2両  計6両
1991年02月製造




1000系列最後の新造形式、1500形。先輩格のデ1150・サ1250形に準じた2M1Tの固定編成です。


【概要】

1991年02月に登場した1000系列最後の新造車両です。当時老朽化が進んでいた800系車両の代替新造車で、
車体は先輩格のデ1150・サ1250形に準じた仕様となっていますが、同年10月28日に開業した公園都市線用
2000系が検査入場の際、予備車としてワンマン運転を行う為、神鉄初のワンマン設備を装備して登場しました。
この為、製造当初より他の1000系列車両とは総括制御ができず、混結運用も不可となっていました。

余談てすが、同形式はJR発足に伴う1987年の鉄道事業法施行により、神戸電鉄の車両形式に従来用いられていた
「デ」(電動車)「サ」(付随車)等の記号付与が必要となくなった、新形式採用の第一号にも該当します。
従って、先頭車の制御電動車は1500形、中間付随車は1600形と称します。








トップナンバー1501Fの有馬寄Mc車1501号車 (上) と、神戸寄Mc車の1502号車 (下)。
2M1Tで3両編成を組成しますが、他の1100系と同様、CP・SIVを中間付随車の1600形に
分散配置している為、編成を分割しての走行はできません。




1500形のもう一つの特徴は、1000系列で初採用された軸梁タイプの台車、KW-150 (T車はKW-160) です。
一見すると空気バネ台車のようですが、実はゴムブロックを枕ばねに使用した、全国でも異色の台車です。


  

1500形の運転台。機器配置は他の1000系列車両に準じた形状ですが、デビュー当初よりワンマン仕様となった為
乗務員室は従来比200mm広く、マスコンハンドルは全位置でデッドマン装置が作動するタイプとなっています。
運転台右側に設置された押スイッチは、従来の15点スイッチから小型のスイッチ箱に変更される等、ワンマン車両
ならではの設備が随所に見られます。
デビュー当初のワンマン運転は、公園都市線の運用区間のみであったため、運転台上部の自動放送装置モニターは
当初、同区間のみを表示する独特のタイプが設置されていました。


  

(上) デビュー時の自動放送装置の本体です。案内は8トラックテープによる車内放送を行い、テープ交換により
有馬線末端部のワンマン運転も可能な仕様となっていました。。
(下) 他の1000系列車両では車掌台上部にある列車無線装置は車掌台内部に組込まれ、すっきりした印象です。
ワンマン・ツーマン切換の乗務切換器は、運転士席背面に設置されています。




車内見付。座席袖仕切りが3000系後期車や2000・5000系と同様、内側にモケット生地が
貼られたタイプとなり、中間貫通路は大型ガラスで見通しが良くなっています。。

走行性能は他の1100系車両と同様ですが、2000系に習い補助機器のバックアップ機能確保の観点より、
CPは後に大容量タイプのC-2000形から、C-1000形×2台に変更されています。



【改造等】


ワンマン車両の先陣を切った1500形は、その後の全線ワンマン化に伴う、1000系列車両の改造工事に
歩調を併せ、他形式との仕様共通化が図られていきます。
自動放送装置は他形式同様のICカード対応に変更。併せて運転台上部のモニターも液晶タイプに
変更されています。




2017年04月には1501Fの前面種別・行先表示幕が、英文併記タイプのものに変更されました。
同年01月に初登場したデ1350形1357Fに続く二編成目の施工で、今後の波及が注目されます。

現在は公園都市線運用に限らず、他の1000系列車両3連や2000系・6500系と同様、全線において
3連運用で活躍しています。



(編成表) 2017.08.01 現在

←有馬  車両番号  神戸→ 
(3連運用)  
1501-1601-1502
1503-1602-1504



(2017.08.06 最新動向を反映)



−車両ガイドTOPへ−           −1000系列車両TOPへ−


−神鉄大好きTOPへ−

inserted by FC2 system