ツリカケモータを軽く唸らせ、木津駅を発車する800系3連(852-808-807)。春雨に濡れる木製ホームの手前は土盛りでした。


              1980年4月の撮影日記から −複線化開通前の木津駅近辺−



               三木電気鉄道時代の1936年12月28日、鈴蘭台〜広野ゴルフ場間13.5kmから産声を上げた粟生線。
               徐々に延伸を続け、60年前の1952年4月10日、小野〜粟生間3.0kmの営業開始によって全線開通を果たしました。
               本日(2012年4月10日)、粟生線は全線開通から60周年を迎えます。

               私と粟生線の出会いは、小学校時代の友人と、藍那や押部谷の山へ虫取りに行ったりしたのがきっかけでした。
               西鈴蘭台を発車した電車がジェットコースターの様に急坂を駆け、やがて左手に見える「キンチョール」のホーロー看板が
               藍那駅の到着を知らせる目印でした(笑)
               ツートンの電車を追い求め、沿線に出かけるようになったのは、中学校に入ってからの事です。

               ご存知の通り、近年は乗客減で苦戦を強いられていますが、三木〜小野近辺では自然豊かな沿線風景が今も健在です。
               既出の通り、華やかなラッピング列車も登場しました。
               春を迎え、沿線行脚や散策には絶好のシーズン。少しでも多くの方々が、粟生線を訪れてくれたら…と思います。

               今回は、今から30年強前に訪れた木津駅の様子を採り上げてみました。


             

               

               駅前はそのままホームに直結。バス停のような小さな駅舎に使用済の切符入れ。これぞ究極のバリアフリー。
               自宅から借りたカメラは50mmの標準レンズのみでしたが、写真の「撮る」楽しみを感じた一日だったと思います。


               

               木津駅は無人駅ですが、駅舎は手入れが行き届き、季節毎に〆飾りや児童画が飾られていました。
               集改札をこなす係員の姿も。現在の機械化された駅には感じられない「暖かさ」があった気がします。




       (1980年4月 撮影 2012.04.10 記)


                                                                                                                 −TOPへ−

   

inserted by FC2 system