下りの三田行き列車退避の為、岡場駅で1番線に進入する751-752。
       峠越えを終え、しばしの小休止に入ります。


         
−2001年1月の撮影日誌から− 茶坊主デヤの日中走行に遭遇!


       全国でも数少ない私鉄の電動貨車が、神戸電鉄では今でも現役で活躍しています。

       電動貨車のデヤ750形は、レール・枕木等の保線用資材輸送用として、昭和46年に製造されました。
       栗色の作業着がトレードマークの茶坊主は、旧型車の足回りを再用したいわゆる「更新車」。
       日中は鈴蘭台の留置側線で昼寝をしている事が多く、終列車後に起きて工事用資材の輸送に活躍する
       いわば「縁の下の力持ち」的存在です。

       さて、六甲の頂上に白雪が残る01年1月のとある日、沿線で見かけた茶坊主の動きを少し追いかけてみました。
       冬晴れの中、ちょっと眩しそうなデヤの姿をご披露しましょう。


       

       岡場駅では1番線に入ってしばし休憩。旧型車の足回りを使っているデヤは、営業用の高性能車に比べると
       足が遅い為、日中の時間合工臨では後続の旅客列車を先行させる必要があります。

       下り三田行きを先に発車させた後、のんびりとした足取りで茶坊主デヤは道場南口を目指します。


   

       

       鋳鉄シューのブレーキ音を響かせながら、道場南口に到着した茶坊主デヤ。そのままポイントを渡って、
       構内の側線に入ります。右奥に見えるのは、当時まだ建設中だった第三車庫です。

       一旦側線の三田方に停車後、少しバックして神戸方へ移動。ここで今日の作業に入ります。
       人海戦術で積み上げてるのは新品の木枕木。今日の夜間にどこかへ運ぶのでしょうね。
       スッカラカンだったデヤの背中は、みるみるうちに枕木で一杯になっていきます。


   

       

       撮影当時は駅東側にホッパーの荷卸用ホームがあり、デヤの資材積込は側線のやや南側で行われる事が
       多かったようです。現在は駅周辺の区画整理と第三車庫完成に伴い、資材積込は駅南側の第三車庫内で
       行われるようになりました。


       

       作業を終えたデヤは再び側線の三田方に移動。パンタを降ろし、明るい冬空の下でお昼寝です・・・。
       これから深夜の作業に備えているのかな。

       撮影当時は塗装の痛みがかなり進み、つぎはぎだらけとなっていたのはちょっと残念でしたが、
       その後、全検入場時等に数回再塗装が行われ、ピカピカの茶坊主が復活したのは嬉しい限りです。

       最近は白昼堂々の沿線闊歩で、懐かしいツリカケモータの響きを私たちに聞かせてくれる事もしばしば。
       私たちの気づかないところで安全を支えてくれる、総勢5両のかしゃでんしゃたち。
       これからも是非、末永い活躍を期待したいものです。


       茶坊主デキ・デヤたちの活躍を捉えた「茶坊主の散歩道」・・・こちらも是非ご覧下さい。






(01.01.29 撮影  08.04.20 一部修正及び写真追加)



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