「HAPPY TRAIN」を筆頭に、見津車庫に集結した神戸電鉄の代表各形式。
               手前からラッピング列車の5001F、粟生線キャラクター列車の6003F、清盛ヘッドマーク付の3001F、正統派1119F。
               撮影会実施時には各編成のパンタグラフ上昇のほか、先頭位置を揃える等の細やかな配慮で、ファンにとっては
               至れり尽くせりの一日でした。


         ラッピング列車 「HAPPY TRAIN☆」デビュー! −見ても幸せ、乗るともっと幸せ−



         1993年をピークに乗客減が続き、苦境に立つ粟生線。
         既にご存知の通り、兵庫県による5年間の40億円無利子貸付や地元自治体からの補助に加え、神鉄側の自助努力に
         よる年間約3億円の収支改善等を骨子として、当面の廃止はひとまず回避されました。
         しかしながら、5月中旬には前述の収支改善計画の一環として大幅な減量ダイヤとなる予定で、粟生線を取り巻く環境は
         まだまだ厳しいものが予想されます。

         そんな中で、明るい話題が一つ。
         地元の神戸芸工大生による「ラッピング列車」がお目見えし、粟生線活性化の新たな仲間に加わる事となりました。
         作品は同大学生より総数27件の応募があり、推奨3点について一般公募を実施した結果、約1200件の中から最終候補が
         決定したもの。3月25日に志染駅で開催された「お披露目式」より、晴れのデビューとなりました。

         今回、粟生線活性化協議会のお手伝いを兼ね、同日の「お披露目式」と「試乗&撮影会」に出席する機会を得ましたので、
         当日の様子をご紹介させていただきたいと思います。


          

       (左) 「試乗&撮影会」の受付は、志染駅西側の駅舎前。事前公募された約200名の方々が参加されました。
       (右) 「お披露目式」会場の志染駅1番ホーム。来賓席やテープカットの準備も済み、お客さんの数も増えてきました。


               

               10時10分、三木市立自由が丘中の吹奏楽部による演奏とともに、ラッピング列車の5001Fが到着です。
               ホームで電車を待つお客さんも、奇抜なラッピングに興味津々。皆一斉に携帯を向けておられました。

               デザインのテーマは「HAPPY TRAIN―見ても幸せ、乗るともっと幸せ―」。
               沿線の自然をアピールした明るいタッチのデザインは、意外なほどスマートな5000系の車体にマッチしています。


          

       (左) 活性化協議会の北井会長によるごあいさつ。
       (右) グランプリ作品の表彰式。作者の堀内麻里奈さんに表彰状が授与されました。準グランプリの二作品にも、賞状が授与されています。


          

       (左) 「HAPPY TRAIN」のデビューに相応しく、吹奏楽部の演奏は嵐の「Hapiness」。
       (右) 関係者によるテープカット。5001号車の顔も、何だか誇らしげに見えます。


               

               粟生寄の5001号車は、小野市の市花「ヒマワリ」を大胆にあしらい、赤トンボが所狭しと車体を飛びまわります。
               見てるだけでも元気が出てくるデザインで、5000系のイメージがガラリと変わりますね



               

               神戸寄の5002号車は、三木市の市花である「サツキ」とミツバチをモチーフとし、5001号車とは又違った印象。
               花の真ん中には、こっそりと小野の名産品「そろばん」がデザインされ、遊び心も満載です。


               

               グランブリ・準グランブリ受賞の学生さん3名と記念撮影。
               左から、神戸芸工科大の相澤教授、グランプリの堀内麻里奈さん、準グランプリの千原ゆかりさん、同じく
               準グランプリの吉田実佳さん、神戸芸工科大のかわいひろゆき教授です。
               楽しい列車を企画していただき、ありがとうございました。

               皆さんの「ラッピング列車」への想いは、神戸電鉄の沿線情報誌「すずらん Vol.87」にも掲載されていますので、
               是非ご一読いただければと思います。

                         http://www.shintetsu.co.jp/toukatsu/suzuran/index.html


          

       (左) ラッピング車両は先頭車の各2両ですが、中間車2両にも「しんちゃん」「てつくん」の大きなイラストが。
       (右) 「HAPPY TRAIN」のヘッドマーク。明るいトーンの車体にも良くマッチしています。

          

       (左) 1100系で初お目見えの「キャラクターシート」も装備。
       (右) 「HAPPY TRAIN」5001Fの4両は、神戸電鉄初のLED照明車両。粟生線活性化とともに、ちょこっとエコにも協力。


               















  約一時間弱の「お披露目式」が終わり、いよいよ見津車庫での
  撮影会を兼ねた試乗会です。
  10時58分、吹奏楽部の演奏に見送られて志染を出発、一路
  見津車庫を目指します。


















               

               

               列車は順調に走り、11時10分には見津車庫に到着。
               普段は乗る事のできない、見津車庫内への引込線も体験。スイッチバックを繰り返す度に、皆興味津々です。


               

               

               

               見津車庫では、約一時間の撮影タイムが設けられました。
               太陽が雲に入ったり出たりの難しい天気でしたが、早春の陽気の中、皆思い思いにカメラを向け、穏やかな一時を
               過ごされていました。

               再び見津車庫を12時22分に出発した列車は、12時34分に鈴蘭台到着。楽しかった「HAPPY TRAIN」の旅も終点です。


          

          

       車内でお会いした皆さんの笑みに、私も「HAPPY」をおすそわけしてもらった気がします。ありがとうございました。
       お世話になった皆様に、この場をお借りして厚く御礼申し上げます。


               


       「HAPPY TRAIN」の5001Fは、翌3月26日より正式に営業運転に投入されました。通常の4連運用として粟生線のみならず、
       有馬・三田線系等でも運行され、3月28日には早速、初の特快速運用にも従事しています。
       写真は運行開始後、初の週末となった3月31日の特快速です。

       運行ダイヤは、神戸電鉄の公式HPでも公開されていますので、是非粟生線探訪や撮影行のお供に。

          HAPPY TRAIN☆ 運行時刻表はこちらです→http://www.shintetsu.co.jp/tetsudou/happy_train/index.html


       新年度のスタートとほぼ同時に、運行を開始した「HAPPY TRAIN」。
       先輩格の「キャラクター列車」6003Fとともに、粟生線活性化のシンボルとして沿線の方々に愛される存在になる事を祈りつつ、今後の
       末長い活躍を心より願っています。



       (2012.03.25〜03.31 撮影 2012.03.31 記)


                                                                                                                             −TOPへ−

   

inserted by FC2 system